またまたマンガメダロットの紹介です、今回は「メダロット3」です。長文&画像いっぱいでかなり重くてすみません。
2はアニメ化もされて人気がすごかったのか、3の主人公もイッキとメタビーが続投しています。そして3からの特徴として『メダチェンジ』があげられます。なんとメダロットが変形するのです。しかし、変形するためにはすべてのパーツを同じシリーズで揃えなければならず、パーツを色々組み替えるのが特徴なメダロットにおいて、メダチェンジは賛否両論をまきおこしました(私は否です)。
ストーリーのほうでは、新しいキャラ タマオ・ピルバーレンの成長、第6話のおどろ山のオバケ、そして今回の敵の目的などがあげられます。以下ネタバレは当たり前のように含まれるので注意してください。
タマオ・ピルバーレンはメダロット技術者であるパパのすごさを証明するためにパパの設計したメダロットでイッキたちにロボトルを挑んできます。が、イッキたちより幼く、負けると泣いたり騒いだりで手がつけられません。そんな彼を変えたのがお金持ちでイッキのライバル、コウジとそのメダロットラムタムとのロボトル。めちゃくちゃ強いコウジ相手にタマオのメダロットエレクトロンはボロボロになります。そしていつものようにダダをこねるタマオ。


そんな彼にコウジがいいます。
「なんでも思い通りになったって楽しいとはかぎらないよ むしろ思い通りにならないから面白いんじゃないかな
まだ子どもだとか エライ人だとか お金持ちだとか そういう無理矢理な力が通用しないから面白いんだよ そりゃ勝てたほうがいいけどさ」(コウジはイッキと戦うまで、ラムタムにキズ一つ つけられたことがありませんでした)
それをきいて涙をぬぐい、ロボトルを再開するタマオ。

ロボトルには負けてしまいましたが、いままでは泣いて逃げていたのに、ルールどおり自分のパーツを一つコウジに差し出したのでした。


そして敵役も動き出します。まずはなんとレフェリーやロボトル監視衛星をクビにしてしまいます。これによりロボトルは、人が直接メダロットを殴ったりのルール無用のただのケンカになりさがってしまいました。タマオとコウジのやりとりを知らないイッキたちはこんなときにタマオに出会ったら・・・と心配します。そこにタマオが現れました。いつものようにロボトルをしかけてくるタマオ。しかしいつもと違い、いくらやられても泣き出したりしませんでした。さらに体勢をくずして自分の目の前に倒れてきたメタビーにも、

と手をさしのべたり、負けても逃げ出さずにしっかりとパーツを差し出したり、

人間は進歩するのです。
そしてイッキたちと一緒に敵と対峙したタマオは、敵にどちら側につくかと尋ねられます。敵はタマオの父が設計したパーツを拡大コピーして、強力なパーツを作り出していました。「おとうさんの能力を 世に知らしめたいのだろう?」

敵のメダロットは強力で、イッキたちは歯が立ちません。

「わしらの仲間になりたまえ タマオ ピルバーレン君。そいつらに勝ち目はないぞ」

タマオは悩み、ロボトルに参加できないでいました。そんな彼にとある人物(?)が助言をします。
小僧!おまえの父は何を望んでいる? おまえの父は破壊の道具の開発者として世に認められたいのか? そしておまえ自身はどうありたいのだ?

タマオがエレクトロンに指令を出しました。ロボトルに参加するエレクトロンエレクトロンが攻撃したのは敵のメダロット。タマオは叫びます。

エレクトロン 悪者を倒せ!

かっこいいですね。このセリフだけだとなんでもないセリフですが、それまでのタマオの成長が見事に現れたセリフだと思います。
ちなみに彼らの目的はメダロット社の倉庫から盗んだメダロットにロボトルルール違反の強化改造をして高く売るというもの。強化型メダロットの噂はくちこみで徐々に世に広まり 子どもたちは『勝てるメダロット』をもとめ大もうけ。『違法改造』とか、なんかきいたことあるような話ですよね。
 
そして忘れてはいけないエピソードとして第6話『おどろ山の怪・・・・。山のオバケの正体は!?』があります。もう充分長々と書いてしまいましたが、さらに長々と紹介したいと思います。
イッキの幼なじみで学校新聞の記者でもあるアリカは、最近噂の "しゃべる虫" の情報を得るためイッキの家の古新聞をひっくりかえしていました。そこで『川原でザリガニ大量死』の記事をみつけます。さらに探してみると、ケムシなど毎月似たような記事がひとつふたつ載っていることに気づきました。しゃべる虫と関係があるのでは考えたアリカは、さっそく調査に乗り出します。
おみくじの声 2023年10月号 『町中のケムシに異変』
おじさんのはなしによると
"アメリカシロヒトリ" というケムシがある朝一匹残らず死んでいた。
裏の背の高い黄色い花だけ草むしりされていた。ボランティアか?
おみくじの声 2023年5月号 『アライグマ謎の大量死』
おばさんのはなしによると
アライグマが道端で何頭も死んでいた。変質者のしわざか?
おみくじの声 2023年8月号 『川原でザリガニ大量死』
子どものはなしによると
ザリガニを殺したのは山のツノオバケのせい。ツノオバケとは山に住んでて生き物を殺しちゃうツノのあるオバケのこと。
おみくじの声 2023年9月号 ナニデル調査団『亀の怪』
犬と散歩中のお兄さんのはなしによると
しっぽの長いカメがたくさん死んでいた。
また、そのころから夜 川原が静かになった。それまではぐもー ぐもーってうるさかった。
おみくじの声 2023年6月号 『太公望困惑! 魚大量死』
釣りのおじさんのはなしによると
バスがたくさん日干しにされて死んでいた。おじさんたちはあの魚がきらいなのでザマァ見ろって感じらしい。
動物たちへの被害はたしかにあるらしい。「だれかが殺してるのだったらゆるせない」アリカたちはペットショップ「とかげもどき」にたどりつき、店員のお兄さんに殺された生き物たちのリストを見せ、その動物たちにつながりがないかどうか尋ねました。するとそのつながりがあっさりと判明。

殺された生き物達の共通点が判明したあとのアリカたちの反応。
イッキの家にやってきたアリカたちは「生き物のつながりはわかったけどしゃべる虫とは関係なし。この事件は複雑すぎて私にはよくわからない」と捜査をやめることを宣言します。しかし、タヌキにエサをあげていた毛茂ノズキさんがメダロットに背後から襲われ、セレクト防衛隊がそのメダロットの駆除に乗り出したというニュースを見て態度を一変。イッキたちをひっぱって山へ向かいます。
イッキたちも連れてきた理由は「私とブラス(アリカのメダロット)の意見だけじゃかたよってるかもしれないから」アリカたちは早速作戦を開始します。
アリカ「ウチのプレーリードッグ捨てちゃおうかなー
ブラス「私もミドリガメ 川に放っちゃおうかな」
訳のわからないイッキたちでしたが、アリカたちの声を聞いて動物殺しと人間襲撃の犯人が現れました。犯人の正体はメス型なのにツノがはえているKBT型ブラックビートル。

アリカはブラックビートルに対して「人間を襲ったのはあなたでしょ にげて」といいます。それには納得がいかないメタビーたち。
毛茂さんをおそったのは、自分でエサをとれる野生生物にエサを与えていたから。
「野生生物の能力を否定し尊厳をふみにじる蛮行は万死にあたいするわ」

そして殺された動物たちに共通するのは帰化生物だということ。外国から持ち込まれた生き物が逃げ出し、元からいた生き物たちに打撃をあたえる。
保護と愛護は同じじゃないの きれいごとでは自然環境は守れないの たしかにこの生き物たちに罪はまったくない 罪があるのはあなた達ヒトだわ 殺すのはかわいそう? そう思うならあなた達の罪の結果を しっかり目に焼きつけなさい
そう言って手にしていたウォンバットを放り投げ銃口を向けるブラックビートル。だが先に撃ったのはメタビーだった。弾丸はブラックビートルに命中。
殺すな オレ バカだからおまえらのりくつぜんぜんわからない」
「バカなやつ!」
ブラックビートルは逃げだし、ブラックビートルを探して見当違いの方向へと進んだイッキたち。
待て!! そっちには行かないで」
そこにあったのは今まで殺してきた生き物たちの大量のお墓。
「私だって好きで殺してたわけじゃない こうでもしなきゃ生き物達全部が・・・・ あなた達が何もしないから・・・・」
見つけたぞ!
そこに、人間を襲ったメダロットを駆除するために山狩りを行っていたセレクト防衛隊が到着。セレクト防衛隊の撃った弾丸はブラックビートルに命中・・・・・

「その後 朝まで捜索されたが彼女は発見されなかった。どこか目につかないところで機能停止してしまっているのか それともピンピンしているのか それから帰化生物の大量死はおきていない すくなくとも人間のめにつく場所では・・・・・・・・・・
君はこのお話どう思う?」
すごいですよね、近未来ロボットバトルマンガで、ここまでストレートに1話まるまる使って帰化生物とか人間の自然への関わり方の問題とかをとりあげるっていうのは珍しいと思います。